ある番組でたまたま目に入ったこの言葉。
ヴィクトール・フランクルというユダヤ人の精神科医の言葉です。
彼は第二次世界大戦、ナチスによって強制収容所に送られ、長い間過酷な状況を生き延びたという方で、後にその体験を「夜と霧」という本で語っています。
彼は戦争のしばらく後、再び精神科医として活動を始めましたが、そこで人々の悩みの内容が変わってきていることを知ります。
「生きる意味がわからない」
「自分は何がしたいのかわからない」
そういった若者が増えていることに気づきました。
彼からしてみれば豊かな生活のなかでなんて贅沢な悩みだと思っていたかもしれません。
それでも彼はそんな若者達に対しても真摯に語りかけていました。
それがタイトルの言葉になります。
私たちが人生から何を期待できるか、というのではなく、
むしろ人生が私たちから何を期待しているかが重要だということなのです。
『夜と霧』より
まるでコペルニクスがそれまで世界の当たり前だった天動説を否定し、地球が太陽の周りを回っているのだという発想の転換を唱えたように、
自分自身の生き方についても視点を変えて考えることが必要だと説きました。
勝手に自分で自分を追い込んで、苦しくなって人生に絶望している時
考え方を変えることは必要だとわかっていながらもどうすればいいかわからない、という状態になっていたのですが、この言葉を知って改めて前向きに考えられそうな気がしました。
同じような苦しみを抱えている方はたくさんいるのではないでしょうか。
この考え方が、今もなお苦しんでいる多くの人に届きますように。
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