【業界研究】製薬業界の「疾患領域」ガイド:主要ジャンルと最新トレンドを徹底解説

製薬業界

製薬業界で仕事をする上で、必ず耳にする「CNS」「オンコロジー」といった言葉。これらは「疾患領域(Therapeutic Area = TA)」と呼ばれ、製薬会社がどの病気の治療に力を入れているかを示す「専門分野」のことです。

今回は、業界研究を始めたばかりの方に向けて、主要な領域の特徴と、最近の重要なキーワードである「領域同士の繋がり」について解説します。

1. これだけは押さえたい!主要な疾患領域

製薬業界には多くの領域がありますが、まずは以下の4つを押さえるのが基本です。

オンコロジー(がん領域)

現在、世界中で最も開発が活発な「王道」の領域です。

  • 特徴: 患者数が多く、新薬への期待が非常に高い。
  • トレンド: 従来の抗がん剤だけでなく、免疫の力を利用する「免疫チェックポイント阻害剤」などが主流。

CNS(中枢神経系領域)

脳や脊髄の病気を扱います。

  • 対象: アルツハイマー型認知症、うつ病、パーキンソン病など。
  • 特徴: 開発難易度は最高レベル(ハイリスク・ハイリターン)。高齢化社会で最もニーズが高まっています。

CV-Met(循環器・代謝疾患領域)

生活習慣病に深く関わる領域です。

  • 対象: 糖尿病、高血圧、心不全、腎臓病など。
  • 特徴: 患者数が非常に多く、長期にわたって服用する薬が多いため、社会的な影響力が大きいです。

I&I(免疫・炎症領域)

体の免疫システムが自分自身を攻撃してしまう病気を扱います。

  • 対象: 関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎など。
  • トレンド: バイオテクノロジーを用いた「バイオ医薬品」の普及により、治療が劇的に進歩しました。

2. 境界線がなくなる?「領域の繋がり」が面白い

最近の製薬業界の面白いところは、「領域の壁が壊れている」ことです。例えば、以下のような繋がりが重要視されています。

「がん」×「免疫」

自分自身の免疫細胞を活性化させてがんを攻撃する治療法が登場し、オンコロジーと免疫学は切っても切れない関係になりました。

「心臓」×「腎臓」×「代謝」

糖尿病が悪化すると腎臓が悪くなり、それが心不全を招く……といったように、これらは連鎖します。最近では「血糖値を下げるだけでなく、心臓や腎臓も守る」といった、領域を跨いだ効果を持つ薬が注目されています。

3. これからの注目キーワード:希少疾患とモダリティ

さらに深く知りたい方は、以下の2つの視点も持っておくといいと思います。

  • 希少疾患(Rare Disease): 患者数は少ないものの、いまだ治療法がない難病。遺伝子治療などの最新技術が投入されています。
  • モダリティ(治療手段): 「飲み薬」だけでなく、「注射(抗体)」「核酸医薬」「細胞療法」など、どうやって治すかという技術自体が領域を跨いで進化しています。

まとめ:自分はどの「領域」に興味がある?

製薬業界は、どの領域に関わるかによって、向き合う患者さんや必要な知識が大きく変わります。

  • 最先端の科学を追求したいなら: オンコロジー
  • 超高齢社会の課題を解決したいなら: CNS
  • 多くの人の健康を支えたいなら: CV-Met

この記事が、あなたの業界研究のヒントになれば幸いです。

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